..... お 砂 糖 と、化 学 調 味 料 の 共 通 点

実は、気づかない間に生活がお砂糖だらけだったりする…かも。


◎ 砂 糖 に 囲 ま れ て い る 日 常



砂糖って、=甘いもの…のイメージがありますよね。
確かに、甘いお菓子にはお砂糖がたーっぷり入っています。
(自分で作ってみると、その量がわかります。)

でも、甘いお菓子ばかりではないんですよ。
スナック菓子、ドレッシング、ソース、ふりかけ、普通のお惣菜に至るまで
結構な量のお砂糖が入っています。
例えば、普通の市販のケチャップ大さじ1杯には、
角砂糖1.8個分のお砂糖が含まれている
そうです。

2002年のデータでは、日本の砂糖の年間消費量は
国民一人当たり 20.8kg。 一日平均、約57g。
3gのスティック砂糖なら、一日大体19本くらい。


これには人口甘味料の分が含まれていないので、
実際の糖分の消費量は更に増えると思われます。

もしよければ、試しに今度スーパーに行った際に
さまざまな食品の裏側の表示を確かめてみてください。
「砂糖」と書かれていない食品の、いかに少ないことか!
加工品にはほぼ確実に、含まれています。
なぜでしょう?

砂糖には保存性を高める役割もあります。
ジャムなどの加工品の場合、一番に書かれているのが
「砂糖」なのは、腐敗を防ぐため。
(一番最初に書かれているものが、最も多く含まれているものです)
(でも、しっかり防腐剤も入っていたりするので…やっぱり甘くしたいだけなのかも。)

ここまでなんにでも砂糖が使われすぎているのは
日本人の舌が砂糖に慣れすぎていて、砂糖が入っていなければ
売れなくなってしまうからなのではないでしょうか。

つまり、生活のあらゆるところに砂糖にが入り込んでいるために、
舌が慣れすぎていて、砂糖が入っていないとおいしいと思えないような
味覚になってしまっている…ということ。
これは、とても「化学調味料」に似ています。
(ちなみに、わたしは化学調味料中毒でもありました。)


◎ 砂 糖 と 化 学 調 味 料 の 共 通 点


砂糖と化学調味料?と思うかもしれませんが、
わたし個人としては、その性質はとても似ていると思っています。

舌先だけで「おいしい」と感じる、刺激的な味付け。
食べているうちにもっともっと欲しくなる…という中毒性。
安価でみんなが大好きなので、なんにでも入っているところまで同じ。
化学調味料無添加…と書かれた製品がなんとなく「特別」になってしまうくらい。

今のわたしにしてみれば、どちらも素材の味を殺してしまうので
どれを食べても同じ味に思えて「ごまかしてる感じでおいしくない」のですが。
中毒になっていたらそんなこと関係ないですものね。
事実、昔はどっちも大好きでした。
強烈にお砂糖の味したり味が濃かったり、化学調味料を使っていなければ
おいしく感じない…という情けない舌の持ち主でした。
(高級料理店に連れて行っても、手の込んだ料理を作っても、
「ジャンクフードの方が好き。」という有様でした。)

異なる点といえば、化学調味料はある程度「良くないもの」という
認識がなされているけれど(その割に全然なくなりませんが…)
砂糖に対しては、まだその認識が浅い…ということでしょうか。

「でも、砂糖は天然のものだから化学調味料とは違うんじゃない?」
…と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
そうそう、確かに砂糖は「サトウキビ」から作られますね。
でも、実は砂糖って「化学物質」なのです。

確かに原料は、「サトウキビ」という天然のもの。
でも化学調味料(アミノ酸調味料)だって、大豆粕や豚の骨・脂なんかが原料だとか。
でも化学調味料は、天然じゃないですよね?
問題は、精製方法なのです。

砂糖の作り方についての詳しい説明は、長くなるので省くとして。
一般の「白砂糖」は、100%純粋な「糖分」です。
もちろん、原料のサトウキビには糖分だけでなく繊維やミネラルなどが
含まれているのですが…
それを精製することで、「糖分100%」の物質にしてしまうのです。
精製度を低くして、ミネラルなどの微量栄養素を残したのが「黒砂糖」など。

純度100%、というものは自然界には存在しません。
それは科学的に作られたもの。
「薬」みたいなもの、と言ってもいいかもしれません。

薬というくらいだから、とても強い作用を持っているものなのです。
少量を賢く使えば良いものになるけれど、薬を毎日大量に摂り続けたら…?

そして実際、この純度100%ってところが、クセモノなのです。
…が、長くなってきたのでこれについてはページを改めて。



※余談ですが。
実際に、16世紀に日本に砂糖が輸入されるようになった頃、
砂糖は嗜好品というよりは「薬」として用いられていたようです。
司馬遼太郎の「世に棲む日日」の終盤では、肺結核で寝付いた高杉晋作の元に
お見舞いとして「熱を去らしめる」という氷砂糖がもたらされます。
結核なんて陰性病に、そんなものを!と思わず叫びたくなってしまいました。
マクロビを始めると、変な観点から物事を見るクセがつきます…。