..... CFS、と診断される ○ わたしの病気はなんなのか? さて、我が家では「わたしの病気はCFSに違いない」と確信していました。 が、その頃通っていた心療内科のクリニックのお医者さんとは、「一緒に病気を治そう」という感じではなく、完全に「お薬を貰うだけのお医者さん」でした。 そもそもお医者さんはわたしのことをどういう病気だと思っているんだろう? それさえ曖昧でした。 そこである日、診察時に母親が直球で聞いてみました。 「娘の病気は、なんだと思ってらっしゃいますか?CFS?仮面うつ病?」 お医者さんの答えは、 「仮面うつ病で、体調を崩しているんじゃないかと…」 というものでした。 ちょっともごもごしてて、かなり聞き取りにくい声だったのを覚えてます(笑) そもそもCFSというのは、判断が難しい病気のようです。 専門外来のある、数少ない病院でしか診断を下せない。 何か検査をすればわかる…という病気ではないし、病気自体を認めていないお医者さんもいる、と聞いたこともあります。 特に当時は、今よりも更に知名度が低かったのです。 だからお医者さんが「仮面うつ病」としか言えなかったのもわかります。 ですが、SDSテスト(抑うつ尺度)はかなり正常の範囲に戻っているし、向精神薬も効果を感じないし…(むしろ、悪化するように思える) 以前にも書いたとおり、わたしは別にうつ病ならうつ病でも良かったのです。 …が、うつ病と考えるには無視できないくらい、この体調の悪さは異常なもの。 「このままでは良くないよ。CFSだとすれば、確定診断を貰えれば学校にもきちんと説明できるし、協力してもらえる」 母親はそう言って、CFSを見てくださるお医者さんを探しました。 そしてクリニックのお医者さんに紹介状を書いてもらい、KU大学病院に向かうことになったのです。 ○ 意外なほどあっさり認めてもらう KU大学病院へ訪れたのは、2003年1月。高校2年生の冬です。 その頃ちょうどマクロビオティックを知った頃だったため、玄米のおにぎりを持って高速バスに乗った記憶があります。 大学病院に着いても、小児科外来はかなりの混雑。待合室で数時間診察を待たなければいけませんでした。 わたしは待っているだけで既にふらふら。慣れない場所だと精神的にも消耗するので、余計に疲れるようです。座っていることができなくなり、母親に膝を貸してもらい横になって待っていました。 ようやく名前が呼ばれ、診察室へ。 お医者さんの第一声は、 「お待たせしてすみません。こういう病気の方にとって、待つというだけでもとても大変なことなのに…」 というものでした。 あ、何かが違う…と感じました。 きちんと「病気」として認めてもらっている、という空気を、お医者さんから始めて感じたのです。 診察は何か簡単なテストをした記憶があります。 物語を聞いて、それがどんなものだったのかを答えるテストだとか、印刷された物語を読みながら、ある特定の文字があればそこに丸をつけていく…とか、そんな感じのテストでした。(うろ覚えです…) それから、クライテリア(診断基準)。 簡単にいくつか訊かれましたが、その全てに「はい」と答えました。 6ヶ月以上続く、日常生活が出来ないような強い疲労。 微熱、のどの痛み、リンパ節の腫れ、筋力の低下、原因不明の筋肉痛、少し動いただけで24時間以上つづく全身倦怠感、頭痛、光がまぶしい、睡眠障害(不眠、仮眠)…… どれもこれも、本当に「当てはまらないものがない」という状態でした。 全てに「はい」と答えると、 「それならばあなたは慢性疲労症候群です」と言われました。 あまりにもあっさりと言われたので、驚きました。 「そうなんですか…」と答えると、涙がはらはら出てきます。 そうなんだろう、と確信はしていたのですが、やっぱりお医者さんに言われるとものすごーく説得力があるのです。 確定診断をもらえたということで、学校にも説明できる。 お医者さんの診断…オフィシャルな診断があるかどうかで、学校側への説得力はかなり変わってくるはずです。その辺は、やっぱり現代医療の強み?です。 しかし学校へ行こうにも書いたとおり、ここでお医者さんには 「一年間の休学を考えた方がいいかもしれない」と言われます。 3年生への進級を諦めて、一年しっかり休んだ方が良い。 今無理をすると、取り返しがつかなくなるかもしれない…とのこと。 そして前述の通り、我が家では「最低限度の頑張りで、なんとか進級しよう。大学受験のことは後回しにしよう」と決めました。 2月になり、両親だけがもう一度KU大学病院へ赴きました。 わたしの治療について話し合うためです。 お医者さんには入院治療を勧められました。 開発されたばかりの新薬を使った治療を試してみてはどうか、とのこと。 詳しくは聞いていないのですが、その薬はミトコンドリアがどうのこうのと、やたら難しそうな感じのもの。 もちろん効果ははっきりしていないものなので、どういうリスクがあるのかははっきりしません。効くかもしれないし、効かないかもしれない。 入院するか?しないか? 当時は少し迷いましたが、結局入院治療はしませんでした。 なぜなら、その頃始めたマクロビオティックで、 「慢性疲労症候群は3ヶ月で治ります」と言われたこと。 そして、実際に玄米を食べだして足にお灸をし始めたところ、それまで全く夜眠れずにいたわたしが、気持ち良さそうにすやすやと寝始めたこと。 それを見た母親は、「これを続けていけば元気になれる」と感じたそうです。 もともと薬を使うことについては強い抵抗感がありました。向精神薬にしても、睡眠薬にしても。 新薬治療は、マクロビオティックでも道が見えなかったときにしてもいい。 今はマクロビオティックを試してみよう。 家族で話し合い、そう決めました。 その方針を告げたところ、大学病院の方も「もしも病院が必要な時には、また来てください」と言ってくれて、代替医療?にも強く否定することなく、それでもダメだったら病院がありますからね、という感じ。 「いざとなったら病院に相談することも出来る」 それも大きな安心の一つになりました。 さて、次は我が家とマクロビオティックの出会いについて、書いてみます。 |