..... 砂 糖 病? 砂 糖 中 毒?

砂糖とのつきあい方、バランス取れてますか?


◎ 砂 糖 病 の こ と


砂糖病、ってご存知ですか?
シュガーブルース、シュガーアディクトとも言われています。

砂糖には、色々な性質があります。
食品の保存性を高めたり、パンなどの生地をふわふわにしたり。
それから、甘いものを食べるとなんだか「ほっ」としますよね。

けれど、それ以外にもややネガティブな影響も多い…と言われています。
例えば、冷え性や肩こり、肌荒れ、精神的な落ち込みの原因になる。
カルシウム不足になり、虫歯が増え、骨が弱くなる…など。
加えて、「もっと強い甘さが欲しくなる」「どんどん食べたくなる」という性質もあります。

このことから、「砂糖=麻薬」として、その害を指摘する人もいます。
逆に、「過剰摂取しなければ害はない」「砂糖は脳のエネルギーになる」として、
砂糖を摂ることを奨めている人もいます。


◎ 砂 糖 中 毒 だ っ た わ た し。


砂糖は麻薬である。いや、砂糖は脳のエネルギーだ。
そのどちらが科学的に正しいのか。
それは、わたしにはわかりません。
ただ、自分自身の体験から断言できるのは、「摂りすぎはよくないこと」。
それから、「中毒である状態は危険であること」。
これだけは、言えます。

わたしはまさしく、「砂糖中毒」でした。
毎日のおやつはキャラメルやチョコレートを1箱。(どちらも砂糖のカタマリ!)
夜中にもチョコレートの箱を持ってお布団に入り。
なかなか眠れない夜は、こっそりキッチンに下りて、
アルミホイルにお砂糖を入れてオーブントースターでチン!
溶けて固まった砂糖が、こはく色の飴になるのです。
(一体どこで覚えてきたのかが、ナゾ…)

さて、そういう生活をしていたわたしは、いろいろと問題の多い子でした。
まず、忘れ物と遅刻が桁外れにひどい。
朝起きられずにいつまでもぐずぐずしている。
体力がなくて、学校をズル休みしたがる。
いつも疲れていて、いつもお腹が空いている。
部屋も汚い。宿題をしていけない。落ち着きがない。
精神的にも安定しない。緊張しやすくて、落ち込みやすい。

「自分はそういうだらしない性格だから努力で直さなくちゃいけないのに、
 いつまでたってもだらしないままだ…」
自分と周囲の子を引き比べて、ずっとそう思っていました。

それから十余年。
慢性疲労症候群という病気になり、マクロビオティックに出会って初めて
自分が砂糖の摂りすぎで、重度の「低血糖症」になっていることを知りました。


◎ わ た し が 感 じ た 、 砂 糖 の 影 響


マクロビオティックでは砂糖を使いません。
わたしの「砂糖抜き」の生活が始まりました。

しかし中毒なだけに、砂糖を抜くのはとてもとても辛くてたまらなかったです。
寝たきりで常に微熱があり、お箸を持つのも疲れてしまう…という
慢性疲労症候群の症状から抜け出したくて仕方なくて、
家族ぐるみで取り組んで一緒にガマンして、なんとか…という感じでした。

けれど、その効果は絶大だったと思います。

病気から人並みの体力を取り戻しただけでなく、
忘れ物や遅刻など、生活態度そのものが劇的に改善しました。
もちろん砂糖抜きだけの効果ではなかったのかもしれませんが
今でもたまに砂糖を口にする機会があると、目覚めが悪かったり
うっかり忘れ物をしたり。肌も荒れて、ニキビが出来たり…
それから、精神的にも激しく落ち込んでしまったり。
そのたびに、砂糖の影響力の大きさを身体で実感します。

冗談のような話ですが、本当にそうなってしまうのです。
砂糖を大量に摂っていた頃は、たぶん麻痺していて気がつかなかったのですね。


◎ あ な た は 「砂 糖 中 毒」 で す か?


「今日一日、砂糖の一切入らない生活をしてみてください」と言われて。
想像してみてください。別に平気です、と過ごせるでしょうか?

砂糖をやめる=甘いものは一切なし?
…というわけではないのです。
砂糖じゃない甘いものならオッケーなのです。
さつまいもとか、かぼちゃとか、もしくは甘酒や米飴などの自然な甘味だけで、
ジュースや砂糖入りのお菓子がなく、今日一日を過ごせますか?

もし、「砂糖の甘さ」が欲しくてガマンできないなら、それは「中毒」なのかも。
脳が砂糖に慣れてしまって、不可欠になっている状態。

また、甘いものが大好きで、食べないとイライラしてくるとか。
お腹が減ると甘いものが食べたくて仕方がなくなるとか。
他にも、いつもやたらとお腹が空いているとか、そうなると手が震えるとか、
精神的に大きく落ち込むことが多いとか。
そういう方は、もしかしたら砂糖中毒の重症、「低血糖症」かもしれません。
(砂糖だけではなく、コーヒーやタバコが原因になることもあります。)


◎ 甘 い も の を 上 手 に 楽 し む


ここで一つ提案したいのは、
「砂糖について、もうちょっと見直してみませんか?」ということ。
砂糖の入ったものを食べてるけど、別に生活に支障はないよ?
という方は、いいのです。
きっとバランスが取れてらっしゃるんだと思います。

でも、例えば。
朝起きられないとか、忘れ物や遅刻がひどいとか。
気持ちが落ち込みやすかったり高揚しやすかったり、安定しないとか。
偏頭痛や便秘、冷え性などの身体の症状が気になるとか。
自律神経の働きが乱れがちで、困っているだとか。

そういう症状がある方で、「砂糖、多いかも…」って思う方は、
ぜひとも砂糖とも「上手に」つきあっていくことを、オススメしたいのです。
というのも、わたし自身が砂糖の影響から抜けて、
すごく楽になったことがたくさんあったので。

個人的に、「砂糖はダメ!あぶない!だから絶対摂ってはいけない!」と
強い口調で言うことに、とても抵抗を感じます。

現代では、「普通に」生活していれば砂糖摂取をゼロにすることは
不可能だと思えるくらい、あらゆるものに砂糖が入っているし。
完全に避けることは難しい…という場面が、結構あります。

実は精製された砂糖は、昔は「お薬」として使われていたくらいのもの。
薬といえるくらい影響の強いものを、過剰に摂ることが問題なのですね。
どのように摂るか、どのくらい摂るか。
それを、ある程度自分の意志でコントロールできるようになることが、大事なのかも。

慣らされて、中毒にされて、「食べさせられる」よりも、
甘いものとはオイシク・カシコク付き合う道を、自分で選択できること。
それはきっと、ある種の自由を生活にもたらしてくれると思います。