..... macrobiotic?>低血糖症を治すには?



○ お腹が空いても元気でいたい


低血糖症の人の鉄則。
お腹がすいたら、多糖類。スローガンは、「緩やかな血糖値上昇」。

しかし、常に「お腹が空いたときのこと」を考えるのって、面倒くさいものです。お腹が空くといちいち倒れるなんて、オオゲサだし不便です。お出かけにも消極的になります。人にも迷惑を掛けてしまうし。対策を整えていけばいいのですが、それも結構面倒くさいです。
やっぱり一番いいのは、「低血糖を起こさない身体になること」です。
自分の身体で、自然に血糖値を上げられるようになる
こと。
そう、低血糖症が治るのが一番いいのです。

マクロビオティックで言えば、低血糖症の原因は「陽性なものの過剰摂取」です。
陽性のものというのは、例えば肉や魚などの動物性食物。さらには、クッキーやクラッカーなど、かたく焼きしめた小麦粉製品など。これらはどれも内にこもるエネルギーが強いものであり、食べ過ぎると、身体の中央にある臓器=すい臓に負担をかけます。
特に、卵はすい臓に負担をかけてしまうそうです。わたしは赤ちゃんの頃から卵大好きで、一日に3〜4個の卵を食べるのも珍しくありませんでした。
卵かけご飯が毎日の定番メニュー、作り方にもこだわりあり、納豆にも欠かさず卵を入れる、卵焼きには目が無い…と卵づくめの人間だったので、これはかなりどきっとしました。更にお菓子の中にも卵たっぷり。
うーん、確かに低血糖症まっしぐらの食生活だったと言えそう。
(さらに、卵の脂肪は心臓に溜まります。心臓は顔の中で鼻と対応しています。卵を食べすぎている人は、鼻の先がずんぐりしていたり(心臓肥大の兆候あり)、鼻や頬の毛穴のつまりに悩まされていることが多いのです!←いえ、わたしのことです)

また身体というのは不思議なもので、陽性なものを食べ過ぎると、その反対の陰性なものが欲しくなります。
陽性さ(集中)できゅーっとしまった身体を陰性な力(分散)でゆるめたい、と身体が要求するのですね。
陰性なものといえば、やっぱり砂糖がたっぷり入ったスイーツ。
もうお分かりでしょうか。そうなると、またしても血糖値の急上昇、そして急降下、すい臓に負担がかかる…というちょっと怖いスパイラルが起きてしまうのですね。

低血糖症状態が長期間続くと、治すのは結構大変です。
随分長いことすい臓が無理をした結果、弱ってしまっているのだから、仕方のないことではあります。
でも治らないものではありません。
実際に今のわたしは、「空腹だけど自転車を30分こいで家に戻ってくる」ということができるようになりました。空腹になるとあれだけぺしゃんこになっていたのに。
治療には時間がかかる。
だからこそ、低血糖症とは「うまく付き合っていく」という姿勢が必要不可欠です。
そうやって少しずつ身体の負担を減らしていくことが、遠回りのようで実は一番の近道なんだ…と、長い間低血糖症とつきあってきたわたしの実感です。


さて、低血糖症の人は、その陽性さからなのか、「完璧にやらなくては!」という気持ちが強い…という傾向があるようです。
わたし自身も、「完璧なマクロビをやらなくちゃ」という時期があり、生活全般にかなりストイックな制限を設けていました。それでもなかなか低血糖症は治らない。
不思議なことに、低血糖症が治ってきたのは、「まぁいいか、別に完璧じゃなくても…」と気持ちに余裕が出てきた頃からでした。
さらに低血糖症の治療中には、生理が止まることが多いようです。わたしもほとんど来ない時期が長く続きました。来ても数ヶ月に一度、など。
少し不安になりましたが、「身体の別の部分を一生懸命治しているため、生理が起きる余裕(?)がないだけ。そのうち必ず来ます」という奥津典子さんの言葉で安心して、あまり気にしなくなりました。
実際に低血糖症が劇的に良くなった頃から、生理はきっちり来るようになりました。


最後に、低血糖症の影響についてより詳しくお伝えさせてください。
低血糖症で一番辛いのは、やっぱり精神症状だと思います。
血糖値の問題から起きるので、自分の意志ではコントロール不可能なのです。
身体の影響で怒ったり落ち込んだりさせられるのは、やっぱりすごく辛いです。
低血糖症の影響として、「いらいらする、興奮する、激しい感情の起伏、神経質、ヒステリー、批判、他人に要求する、疑い、不安、自閉症、憂鬱」などがあります。また「人間関係のトラブルを起こしやすい、巻き込まれやすい」とも言われています。
今書き出してみると、確かに全部過去の自分に当てはまるものなのです。

低血糖症の人は、陽性も陰性もたっぷり持っています。
通常、陰性症状というのは落ち込みや抑うつ状態。
陽性症状というのは頑固だったり、こだわり、怒りっぽい。
それがミックスされるのが「低血糖症」なのです。手ごわいですね。
だからこそ、少しずつ良くなっていくと、劇的な変化がおきてきます。精神的な落ち込みはもちろん、自分がどれだけ頑固で人の話を聞かず、こだわっていたのかがよくわかってくるのです。表面上は本当に気弱で穏やかだったのですが、奥底に陽性がかたまっていたのが、今となってはよくわかります。

「甘いものはやめられないし、面倒くさいし、低血糖症かもしれないけど別にいいや」って思うのは、その人の自由だと思います。人は「変わってみたい」と思ったときにしか変われないし、いくら親切からであっても、人に「変わろうとしなさい!」って言うことはやっぱりできません。
でも「低血糖症」というひとつの枷を外すことで、こころもからだも圧倒的に自由になれる…という体験を、わたしはしました。(たぶん、まだ完治はしていないと思うのですが)その立場から言わせて貰えば、「そんなのもったいない!」と思います。
本来はすごく素敵で能力のある人が、低血糖症の影響で自分を発揮できなくなっている…というケースはすごく多いと思います。本当は優しい性質なのに、低血糖症でイライラして人付き合いが悪くなる。落ち込む必要が無いのに、落ち込んでしまう。
そういう人のことを思うと、「やっぱり低血糖症について知ってもらいたいな…」という気持ちが強くなります。

長くて読みにくい文章でしたが、少しでも誰かのお役に立つことができ、また変化するきっかけとなってくれたら、それほど嬉しいことはありません。