..... 犬 が 来 た! ※今回の話は、あんまりCFSは関係ないかもしれません… ○ 犬 が 飼 い た い! 7月から学校を休み始めて、2ヶ月ちょっと経とうとしていました。 9月半ば。その頃は、毎日家でぼんやり過ごしていました。具合の悪いときにはやっぱりずっと寝たきり、布団に釘付け。微熱があって起き上がれない状態が1週間続いたり… 少し体調がいいときには、母親とお昼ご飯を外で食べていました。当時の我が家の近所には「Joy○ul」とか「ガ○ト」とか、そういう安いレストランがたくさんあったので、そこにランチを食べに行くのが気分転換でした。そして甘いもの中毒だったので、毎回必ずこってり甘いデザート(ニューヨークチーズケーキとか)を食べてました。 マクロビオティックを知っている今なら、「そんなの恐ろしい〜!」と思うのですが、でもこのランチタイムは本当にいい気晴らしでした。 母親と他愛もない話をしながら外でご飯を食べる…というだけなのですが。昼食時のサラリーマンに混じって平日の昼間にご飯を食べている、不思議な親子でした(笑) 家に籠もりきっているよりはずっと良かったと思います。 まぁ、近所(歩いて十分かからない)でも車を使っていましたけど。 それにしても、毎日することがありません。 寝ているだけの毎日はとても単調で、憂鬱でした。ただ、「寝ているだけ」が許されている…というのが嬉しくて、わたしはそんなに退屈さが苦にならなかったのですが。 けれどもその頃はまっていたインターネットは、電磁波の影響で疲れてしまうために制限していたので、それがとてもストレスでした。 何かもっと楽しいことがあればいいのに… と、ふと思いついたのが、 「犬を飼いたい。」ということでした。 さっそく母親に打診。 「お父さんがいいって言ったらいいわよ。」 会社にいる父親にメールで打診。 「お母さんがいいって言ったらいいよ。」 あ、じゃあいいんだ。 そういうわけで犬を飼うことがあっさり決定してしまいました(笑) さて、とある事情から、我が家に来る犬には 「鳴かない、吠えない、あんまり散歩が要らない室内犬」 という条件が課せられました。 その条件に合う犬。 「吠えない犬」で検索したらあっという間に見つかりました。 日本狆、ってご存知でしょうか。 たまに時代劇なんかで抱っこされている犬なのですが… こんな感じです。ここには書かれていませんが、とにかく吠えない。そして家の中でしっとり落ち着いているのが好きで、大人しく、少し神経質だけど賢くて躾もしやすい。さらに臭いもかなり少ない…ということ。 わたしは調べてみるまで日本狆なんて知らなかったのですが、「もうこの犬しかないじゃん」ということで、再度父親にメールで打診。 「日本狆って吠えないらしいよ。それでいい?」 というメールに、 「狆は不細工だぞ!それでもいいのか?」 という返信が来ました…。 別に不細工でもなんでもいい、とにかく犬が欲しい。 以前犬を飼っていたので懐かしさもあり、さらには「何か新しいことが起きる」というわくわく感でいっぱいになっていました。 ○ 犬 が 来 た! 「犬種は日本狆」。 そう決まったものの、今ではけっこう珍しい犬種なので、近くのペットショップなどでは見つかりません。母親がインターネットで探してくれました。 やっぱり買うからにはあまり高くなく、でもちゃんと安心できるところで。病気の子どものところに来る犬なんだから、健康な子がいい。 …そういう希望があったからなのでしょうけども、母親は文字通り三日三晩かじりつくように子犬探しをしていました。 どうやら、一旦情報を集めだすと、それにのめりこむタイプのようです。 思えばこの情報収集能力のおかげで助けられた面がかなり大きいです。あっという間にCFSにも辿りついたし、漢方も、マクロビオティックも、いいお医者さんも。 (あと、海外旅行のプランニングのときなんかにもかなり役に立ちます。) …しかし、その時はあまりののめりこみように「このままでは身体を壊してしまうのでは…」とわたしがひたすらビビっており、「お母さん、いいよそんなに無理して探してくれなくても…」と背中に向かって話しかけるも、完全に無視されていました。(のめりこみ始めると、周りの声が聞こえなくなる) さて、紆余曲折を経て我が家に子犬がやってきました。 なんとはるばる北海道から九州まで、飛行機に乗ってやってきたのです。 空港まで空輸便の受け取りに行ったこと、まだはっきりと覚えてます。 小さなバスケットに入った、小さな白黒ぶちの子犬。 結果から言うと、我が家にはぴったりのわんこでした。 まず、全く吠えない。お腹が空いたときなどに「きゅーきゅー」と鳴くくらいで、彼(オスでした)の中では意思伝達方法に「吠える」というものがないみたいです。 更には身体が丈夫。今に至るまで、「ご飯を食べたがらない」というところを見たことがありません。食欲は健康のバロメーター。 しかし標準体重の二倍にまで育ってしまうくらい体格が良すぎるために(太っているわけではなく骨格が大きい)、雑種疑惑があったりするのですが、別に雑種でも例え中型犬に一歩足を踏み入れていても、全然構いません。 犬との生活は、それまでの我が家の暮らしを一変させてしまいました。 子犬は、とにかく元気。 そして、眠っている姿だけでみんなを癒してしまうくらいかわいい。 それまでなんとなく「どんより」していた我が家に、ぱあっとするような明るい、新しい風を吹き込んでくれたのが子犬でした。 犬を囲んでみんなで笑いあっている時間が、ぐんと増えました。 ケンカをすると犬が戸惑うので、怒ることも減りました。 犬を連れて自然の中に出かけることが多くなりました。 その頃のわたしは、自分に対する自信を極度に失っていて、誰に会うのも、何をするのも「自分は間違っているかもしれない、怒られてしまうかもしれない」とびくびくして怖がっていたのですが、犬に接していくうちに少しずつ自信を回復して行きました。犬の世話とか犬の躾をするのは、精神的にすごくいいことでした。 だって犬って、じーっとこっちを見てくれて、手を伸ばせば寄って来てくれるのです。 わたしのことを無条件に好きになってくれる存在がちゃんといる。 そういう些細なことが、嬉しくてたまらなかった時期でした。 アニマルセラピーって、ほんとにすごいです。 更には、後々この犬がマクロビオティックとの出会いのきっかけを作ったり、引越しをする決め手になったりもするのです。 |