..... わたしの症状、わたしにとってのCFS


○ わたしの症状


CFSと診断された当初は、PS値は7〜8。
半日以上はベッドの中で、食事を取るために何とか起き出して、這うように食卓に行く。
座っているのも疲れるし、お箸を持つために腕を動かすのも疲れる…という状態でした。

常に頭痛微熱
胃が痛くなることも多かったです。
疲れているのに、夜はなかなか眠れませんでした。(不眠
運動なんてしていないのに、朝起きると体中がぎしぎしと痛む。関節痛と筋肉痛
すぐにリンパが腫れて、耳の下や脇の下が痛くなる。
喉の痛みがひどく、大きな声が出せない。
しょっちゅう胃の痛みがおそってくる。
手足の筋力が低下し、握力がほとんどなく、ペットボトルが開けられない。
口の中には、常に口内炎がある状態。

さらに、重度の鬱症状
何をする気力もなく、何もしていなくてもぼろぼろ涙が出てくる。自分を否定し続けている。
人間が怖くてたまらず、笑おうとしても笑えない。
鬱症状については、併発する人としない人がいるみたいです

はっきりと記憶にはないのですが、マクロビオティックに切り替えて半年ほどで、PS値は5−6に。
大学受験までは4〜6の間をうろうろしていたのではないかと思います。
少しずつ良くなった、と思ったら何度も後退したり…の繰り返し。
大学は出来る限り体調に気をつけながら通っていましたが、
やはり同級生に比べて体力不足な感じでした。
ほんとうに人並み、と言えるようになったのは、大学2、3年の頃からかもしれません。
(ちなみに2007年現在、大学4年生です)


○ わたしにとってのCFS


CFSであることは、本当に苦しいことです。
どんな病気でもそうなのだと思います。
自分の意志で身体が思うように動かせない悔しさ。
みんなが当たり前のようにできること、楽しいこと(学校の行事や遊びの計画)、
全てを諦めなくてはいけないという惨めさ。
更にCFSの認知度が低いことから、
「単なる怠け病なのでは?根性が足りないのでは?」と誤解されることも多いようです。
わたしは幸運なことにほとんどそういった目に遭わずに済んだのですが、
本人だって思っているのです。
「わたしにもっと根性があればどうにかなるのかな、努力が足りないのかな」、と。


個人的な考えですが…
CFSって休めない人がなる病気なのではないかと思います。
わたしは、母に何度も何度も「休みなさい、今は何も出来なくていいから」と言われていました。
でも自分の心の中では「もっと頑張らなくちゃ、元気にならなくちゃ」と
唱え続けていて、休むことがうまくできませんでした。
だから、少し良くなるとすぐに無理をして、また悪化…の繰り返し。

最近では、「CFSの患者は完璧主義の人が多い」と言われるように
なっているみたいですね。(わたしの頃は、言われてなかった気がします)
わたし自身もそうでした。
CFSになる人は「頑張り屋の人」が多いのでは…と思います。
休まずにひたすらに頑張らなければ、と思っている。
そして身体がボロボロになり、免疫機能が狂い、代謝がおかしくなっていく。
でもそれを無視して、気持ちだけで頑張り続ける。
そのうちに心もボロボロになっていく。それでも休まない。

あるとき身体は悲鳴をあげて、動かなくなる。
心も疲れきって、やる気をすっかり失ってしまう。

たぶんCFSの人に必要なのは、とても単純なものです。
休息。しっかりした食事と、よい生活習慣。良質の睡眠。
心の安らぎと落ち着きを取り戻すこと。心からの休息をとること。


でも、それがとても難しい場合があります。
ひとつには、生活のために働かなければいけない場合。
わたしは学生だった上に両親の理解があったために、
この心配をする必要がなく、本当に幸運だったと思います。

そして、自分の心理的問題。
わたしは心の中で、ずっと「頑張らなければ」と思い続けていました。
頑張らなければ自分はあっという間にダメな人間になってしまう、という強迫観念があったのです。
そして頑張らない人をみると無性に腹が立ったり、
「自分とは違って、頑張らなくても大丈夫な人なんだ…
でも自分は頑張らなくては、ダメになってしまう」と落ち込んだり。
「何もしなくても大丈夫、今は休まなくてはいけない時間なんだ」と
ある意味で自分を甘やかせるようになって初めて、きちんと休養がとれるのかもしれません。
わたしはこれにとても時間がかかりました。
しつこく「休みなさい」と言ってくれた、家族の理解と思いやりのお陰です。

どうしてCFSになったんだろう…最初はしょっちゅう思いました。
今振り返ってみると、理由が良く分かります。

ひとつには、生活習慣の乱れ。
ジャンクフードまみれで自分勝手な食生活、不規則な生活習慣など。
もうひとつは、考え方の問題。
ストレスフルな毎日の中で、無理に頑張ったこと。
辛がっている自分の気持ちを無視し続け、自分を否定し続けてきたこと。
(これらの理由は、後にもう少し詳しく書きたいと思います)

病気は自分の生き方を改める機会」という言葉を聞いたことがあります。
本当にそうだと思います。
病気になる、というのは「何かを間違えているよ」というサインなのです。
自分の生き方のどこかに無理があって、バランスを崩してしまったのです。
ずっとその無理を無視し続けてきたから、大きな病気になってしまうのだと思います。
(もちろん、これだけでは説明しきれない理由だって存在すると思いますが)

CFSになって、自分なりにたくさん大変な思いをしてきました。
でも、今は病気になってよかったな、と思えるのです。
本当にそう思っています。
嫌な思いもたくさんしたし、何度も何度も泣いたし、
家族や周囲の人にたくさん迷惑もかけたのですが…。
今は、あの身体や心を引きずったままで生き続けていくのではなく、
新しい自分に生まれ変われるチャンスをもらったんだ、と思っています。
あのタイミングで、そのチャンスをもらえた自分は、なんて幸運だったんだろう。
強がりではなく、そう思わずにはいられないのです。

そしてもちろん、まだまだ変化中なのです。


※これらはわたしの個人的な経験に基づく感想であり、全てのCFSのひとに共通するものではありません。